短歌読みます、うたあつめ。

拝見した短歌への、返歌や感想を書く、公開ファンレターです。

RE 照明の行く手斜めに木が進み 逆光にある無人の遊具

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私の親の世代、祖父母の世代はさらにですけど、昭和50年代に子どもだった人間としては、現代の基準だとかなり危険な遊び場所がありましたね。公園の遊具もそうですし、「秘密基地」作る空き地もまだありましたし。

怪我はしましたけど、大怪我はしませんでした。うん。

 

だから、作品に戻ると、ぼんさんの視点にはしみじみ共感します。

 

無機物の遊具が「寂しい」とか「存在意義」を自分で考えたりしないはずなのですけど、小さな子が遊ぶために生み出されたわけですから、本来回転するはずのものが回転できないですとか、夜だから人がいない公園で冷たい風に吹かれている遊具とか、なんともいえない哀愁を感じます。

 

カメラが好きな方は、被写体の一つとして遊具を選ばれることがあるのですけど、こうして短歌として言葉で切り取っても味わい深いものですね。