短歌読みます、うたあつめ。

拝見した短歌への、返歌や感想を書く、公開ファンレターです。

RE あの人の唇に引く紅色が僕だけのはずの春を彩る

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ピュアな少年の視点を思いました。

憧れかもしれない。

独占欲かもしれない。

あるいは「僕だけのはずの春」が、「春をどう感じるかは僕のものなのに、調子狂っちゃうな」ってことかもしれない。

 

逆に、「あの人」の視点を思えば、関係性ができてるなら「あ、気がついたかな」とか、「この色好きなのかな」と彼を観察するかもしれないですよね。あるいは、主体の心の動きを知らない距離であるなら「?」とか「今、視線感じた」くらいから、もうちょい意地悪な「む、今日の色は、私に似合ってるかも」って「あの人」もいるかもしれない。

 

「あの人」と「主体」がいて、紅色があって、主体の心が揺れている(影響を受けている・作用している)。

 

シンプルな要素を、手渡してもらって、そこから自分の中で鑑賞・復元していくと、様々なシーンをイメージできますから、豊かな作品だと感じました。