短歌読みます、うたあつめ。

拝見した短歌への、返歌や感想を書く、公開ファンレターです。

RE 難しい事はさておき虫の目で見れば世界は晴れ雨くもり

 小林一茶みたいに自由な作品ですね。

「難しい事」に取り組むと、どうしても視野が狭くなります。そんな誰かの背中をポンと叩いて、虫の目で見てごらんよって、こんなにシンプルじゃないかって言ってくれるかのような歌です。

 

「まーた、眉間にしわよせて」って苦笑してくれるようなイメージ。

しかも、声に出して読んでみると、独特のリズムがあって、私は心地よく感じます。

 

それでいて、「難しい事はさておき」の「さておき」は、「別にして」「横において」「保留して」などでしょうから(保留まで含めると欲張りすぎかもしれませんね)、「今は」ですよね。「永遠に」なら「捨て去り」とか他の言葉を用いられるでしょう。

 

「今は」虫の目で見てご覧よ。まるで、深呼吸させてくれるようです。

深呼吸したなら、リフレッシュしたなら、集中力が戻ったなら、また「難しい事」に取り組めばいい。おそらく、難しい事の中身も理解しているからこその、「さておき」だと私には感じられるのです。

 

チームや仲間に、こんな風に、ポンと仲間の緊張をほぐしてくれる人がいるって、素敵だと思いませんか。僕は、この作品が好きです。

 

返歌

「宿題はさておき、なのさ」「待ちなさい、約束したね。覚えてるかな」

 

難しい事はさておきトビの目で見れば僕らはビュッフェスタイル

 

難しい事を抱えて耕してたくさん泣いて書いた賢治よ