RE 磨ケバ消エルヨウニ磨イテイタ ワタシハ割レタ鏡面ニイテ
いいですね。すごくいい。
ぼんさんのblogのテキスト部分も拝見すると、この作品はフィギュアスケートから着想を得たことが分かります。
「割れた鏡面」が「ある」のではなく「いる」のがぼんさんの世界ですよね。薄氷を踏むという表現はありますが、すでに割れてるわけですからもっとしんどい。
かつ、磨いても割れたものは元に戻らないですが、その前提をいじってみようかと、因果律から自由になる視点、想像力という翼の膂力が強いですよね。
僕らは一つ以上、誰でも、磨いて消せるなら消したい何か、あるいはやり直したいけどやり直せない何か、取り返しのつかない何かを経験したはずだし、これからも経験していくのでしょう。そこからは自由になれないです。
でも、短歌のような詩歌でもいいし、他のアートでもいいのですけど、イメージすること、表現に昇華することで、本来自由になれないはずの、この窒息しそうな息苦しさから、ちょっとだけ自由になって一息つけるように思うのです。
ぼんさんが応援されている選手の方が、もしこの作品に触れたら、どんなふうに思われるでしょうね。「そんな視点もあるんだね」と、ストレスが軽減されたらいいなあ。