短歌読みます、うたあつめ。

拝見した短歌への、返歌や感想を書く、公開ファンレターです。

2018-05-13から1日間の記事一覧

RE いつの葉かわからぬ落ち葉が道にあり 思わずエイッと踏んでみるけど

tanka.sblo.jp この作品に触れて、私は小学校低学年の頃の、通学路の帰り道を思い出しました。仲良しの友達と途中で道がわかれますから、一人ではしゃぐわけにもいかず、なんとなく石を蹴りながら帰った道。落ち葉、ありましたね。春でも。 誰かが切り取った…

RE 銀箔に飾られた世を覗く子の 息にガラスは青く透いてく

tanka.sblo.jp 銀箔と青、それは例えば雪景色と空であっても描写できるかもしれないですが、ガラス越しに見る情景を切り取って、冷たいガラスと温かな息を通すことで、より繊細な色になりますね。美しいと感じました。 返歌 キャリーから時々僕を見上げてる…

RE 雪の編む白いむしろに凧降りる 袴着た子のとなりにふわり

tanka.sblo.jp この作品が生まれた背景も伺うと、よりイメージが膨らみますね。 雪が積もってます、ではなくて「白いむしろ」と描写して、そこに凧が降りてくるというイメージも、綺麗ですし、お正月の空気も感じます。 「ふわり」で結ぶ形も、柔らかくてい…

RE 日に触れて美しく咲く椿には 冬は二度来てその花を摘む

tanka.sblo.jp 記念すべき最初の投稿です。 狂い咲き。たしかに考えてみれば、美しさと切なさがあります。 太陽からしたら「待て、まだ本気だしてないから、そこ冬だから」みたいなことかもしれませんね。「日に触れて」はなんだか手のひらに温度が伝わる気…

RE 花にらも少しうつむく通り雨

tanka.sblo.jp まさかの、ぼんさん俳句! 通り雨の強さが伝わりますし、視覚的に雨と花だけの場面と、その様子を観察していたであろうぼんさんの後ろ姿も含む場面も、イメージすることが出来ますね。 返歌(俳句に対して返歌してもよいものなのでしょうか……)…

RE もし僕が尺取虫になったなら 一尺ずつの恋が歩める

tanka.sblo.jp ぼんさん短歌のファンとしては、どなたか存じませんけれど「ありがとう!」って気持ちになります。本家ブログで、この短歌の思い出を読ませて頂くと。 虫になるというとカフカの『変身』などが有名ですね。 恐ろしいこととして描かれることが多…

RE 新しい本棚を組みたてるため床をふいたら逃げ惑う虫

tanka.sblo.jp お気に入りの家具ってありますよね。キッチンにこだわりがある方もいるでしょうし、椅子にこだわりがある方もいるでしょう、もちろん本棚も、また。 短歌とカメラは似てると考えていると前に書いたと記憶しています。 短歌をされている方は、…

RE 読みに来る退屈そうに読むけれど僕の自宅に彼の棚がある

tanka.sblo.jp 雨の日のけだるさから本の話題に、なるほど。 誰かのための本棚があるって、豊かな人間関係ですよね。なるほど。 腐女子ネタも乗せてきた!! なんと。 ぼんさんは、引き出しが多い方なんですけど、まさかこう来るとは。 返歌 読みに来て退屈そ…

RE 雨樋の静かに満ちた水瓶の こぼす星屑鯉が頬張り

tanka.sblo.jp 視覚的に美しいイメージですね。 雨樋が水瓶を満たすことは物理的に可能ですし、水瓶に入っている何かを鯉が口にすることもあるでしょう。そこに「星屑」を入れたことで、作品が日常的な描写から、幻想的な世界へも広がりを持ちますね。 拝見…

RE この眺め時間をかけて変わるなら 今だけふたり考えるふり

tanka.sblo.jp かけがえのないもの、かけがえのない人って、ありますよね。 この作品は、例えば、恋人を思う方、可愛がっていた動物のことを思う方、離婚された方、あるいはお子さんが一人立ちして嬉しいけれど子育て時代を懐かしく思い出される方、様々な何…