RE いないと死んじゃうくらい弱くなりたかった腕とか折れて欲しいな
片思いを拗らせて2年経ちました #短歌 #tanka pic.twitter.com/yG3iOthzOv
— 清水ここに (@shimizu_kokoni) 2018年6月29日
もらい泣きなのか、遠い昔の片思いの記憶が刺激されたのか分からないけど、「共振」するくらい、強い作品だと思いました。
想ってる時間が長い方が偉いわけない僕は醜い 知ってる
会ったって瞳が僕をうつさないことを思い知るだけ 知ってる
この二首は、それぞれズキンてくる内容なのだけど、2つ並べたときの「知ってる」の使い方が素晴らしいです。知ってる、でも納得したわけじゃないんですよね。
人知れず燃える線香花火みたいな恋とか笑 死ねばいいのに
「なにやってんだろわたしは」って、自嘲だと読みました。線香花火自体は美しいし、誰かを想う気持ちも美しいし、それはことさらに見せて歩くものではないけど、それでも「人知れず燃える」日がしんどいことだってありますよね。
いないと死んじゃうくらい弱くなりたかった腕とか折れて欲しいな
もしかしたら、そういう人の面倒を見るタイプの人を好きになってしまったのかなと思いました。違うかもしれない。「その子より弱ければ、こっち見てくれる」ってイメージです。で、「腕とか折れて欲しいな」については、ただ自傷したいわけでも、想い人の気を引きたいのでもなくて、それくらい、心が苦しいんだってこと、もう「腕が折れる」よりよっぽど心が痛いよって状況かなと受け止めました。
そう解釈したから、身体の怪我に切り替えられた方が遥かに楽な時、ありますよねって思いました。
そして、主体は自らのことを詠んでいるはずなのに、ぶっきらぼうでまるで他人事のようです。この痛みとか悲しみとかからの距離感というか、少しだけ冷えて冷静な部分が、魅力的です。
返歌
依存でしょ恋じゃないでしょ 他人なら さくっと言って済むのだけどな
人知れず燃えた線香花火はね 私が看取り片付けました
醜さを君に知られて明日からどの面下げて出社しますか