短歌読みます、うたあつめ。

拝見した短歌への、返歌や感想を書く、公開ファンレターです。

RE 質問の意図がわからず僕たちはただ平等に雨にうたれる

付き合い始めたばかりで、喧嘩ではないけど、まだ関係性が出来ていないから、会話が止まってしまう状況かなと受け止めました。

(恋人ではなくて、例えば先生の質問でも、上司の質問でもいいですけど、友達や同僚と雨に打たれている状況と解釈できないことは無いですけど、前者のイメージの方が私にはしっくりきました。「僕たちは」と詠まれていますから、親密な関係なのかなと思えるので)

 

「え、どういうこと」と聞き返せばすむことなのですが、まだそれが出来ない二人なのでしょう。ぎこちなさを、好ましく感じます。

 

「ただ平等に雨にうたれる」という下の句の「平等」は、「二人とも、それぞれ歩み寄ろうよ」という意味ももしかしたら含むかもしれません。

あるいは、質問した側は「変なこと言っちゃって会話止まっちゃったな」ともやもやし、質問された側は「聞き返せばいいのだろうけど、言いにくいな」と困惑している両者の上に同じように雨が降っているのでしょう。

「雨にうたれる」ですから、もしかしたら傘持ってない二人かもしれませんね。

 

そんな一瞬を、言葉で切り取られたのですね。

できるなら、二人の上に降る雨は、優しくあって欲しいと思いました。

 

返歌

風邪引くねどちらともなく微笑んで最後の傘をコンビニで買う

 

質問の意図がわからず聞き返す 笑ってないで説明をして

 

平等に雨に打たれた僕たちは夜が明けるまで街を歩いた