短歌読みます、うたあつめ。

拝見した短歌への、返歌や感想を書く、公開ファンレターです。

RE 紫陽花はきみのようです変わる色ではなく雨がよく似合うとこ

紫陽花は、なんだか折り紙を連想させる、幾何学的な咲き方をしますね。

白い蕾が、だんだん育っていき、淡い色が濃くなっていく。

そろそろ、見頃になったのではないでしょうか。

 

ピンク系、青系、赤紫系、様々な紫陽花があります。身近な花ですから通り過ぎてしまいがちですが、眺めてみると可愛らしい花ですよね。

そんな紫陽花の歌、「きみのようです」と始まって、色が変わるところじゃなくてね、「雨がよく似合うとこ」と結ばれます。

紫陽花に雨がよく似合うのはイメージできます。直接目にすることもできます。そこから、パッと飛躍して、「きみのようです」へ繋がるわけですよね。

雨が似合うって、どんなイメージでしょうか。

好きすぎて、雨でも晴れでも雪でも、朝でも夜でも、全部似合って見える状態でしょうか。それはそれで素敵です。

そうではなくて、静かな雨が似合う人、影というと大げさですが、痛みを抱えている人かもしれませんし、あまり出しゃばらず静かな方で、その人の近くにいると気持が落ち着く方かもしれませんね。

僕は、物静かで、能の達人みたいに、姿勢が良くて、あまり気配の無い方をイメージしました。こんな風に、歌に取り入れられた比喩の扉を開いてみると、様々なイメージが出来て、楽しいです。

雨がよく似合う、おそらく大切な人。どんな人をイメージされますか?

 

なんとも言えない静けさを感じられるから、この作品、好きです。

 

返歌

紫陽花はきみのようです ねえ待って ちゃんと聴いてよ全部言うから

 

紫陽花はきみのようです雨だけで独りで咲いて脇役でいる

 

紫陽花に例えられたと言われてもただ咲いている私ですので