短歌読みます、うたあつめ。

拝見した短歌への、返歌や感想を書く、公開ファンレターです。

RE 強く愛したほうが負け しづしづと梅酒を仕込む五月雨の午後

主体に何があったのでしょうか。

確かに「惚れた弱み」なら身に覚えがあります。通常は許せない・受け入れられないことでも、折れざるをえなくなる、幸福なんだけど苦しい状態ですよね。

 

腹たったから、パン作ることにする! 生地から練るからね! 台に叩きつけるからね!

みたいな方向ではなく、「しづしづと梅酒を仕込む五月雨の午後」こう、情景を描かれて、そのイメージをぽんと鑑賞する者に手渡してくれます。

 

結論は出ている。でも、気持はまだざわついている。もしかしたら諦めてはいる。そのことを、言うに言えない何かを、情景をイメージすることで、そういうのありますよねと思える。しかも、心地よい五月雨の音まで聞こえるような、静かなイメージの中で。

綺麗だと思いました。

 

返歌

弱みなら君が握っていますよね リードみたいに引っ張らないで

 

やや強く君より僕が惚れている しかもバレてる 何、その余裕?

 

パン生地を打って丸めて整形しバターを塗った あとはやくだけ