短歌読みます、うたあつめ。

拝見した短歌への、返歌や感想を書く、公開ファンレターです。

RE どろどろに溶けたい消えたい君無しで生きれなくした責任とって

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満ち足りていることの表現は様々。「なじる」とか「恨みがましく」とかが文脈としてハマると強烈に色っぽい時、あります。大切な人との関係性にもよるけど、この作品なら、直接言われてもドキドキするけど、何か言いたそうで、お腹の中でこう思ってるとか、かわいくないですか?

 

意味を横に置いて、言葉のリズム・音の響きに集中しても、素敵な作品です。

 

恋愛・性愛から日常に拡大すると、「こんな美味しいものあるの?」「こんな楽しいことあるの?」(≒依存性の塊みたいな食べ物・ゲーム・楽しみetcをシェアされたときの嬉しい悲鳴)といった心の動きは、共有しやすいのではないでしょうか。

 

人生観も恋愛観も人の数だけあるし時代にも左右されます。「責任とって」と言う主体が女性である必要もなくて、男子が彼女のこと思って懊悩しててもいいと思う。「恋愛」って状態や季節の鮮やかさ・とても幸福な価値観・異文化の衝突を切り取られた点が、心に残り、とても惹かれる作品なのでした。

 

ところで、主体の気持ち・立場と、この気持ちをぶつけられる側と、どちらがお好みですか? 私は言われつつ、油断すると「マジか?」って自分も振り回されるのが好きです。