短歌読みます、うたあつめ。

拝見した短歌への、返歌や感想を書く、公開ファンレターです。

RE 仰向けに見つめる雲を隠すよに 君は現れ私をすくう

tanka.sblo.jp

なるほど。

 

水たまりで仰向けに空を見てて、空だなー、雲が覆いかぶさるみたいに出てきたなー、雲を隠すように(「私」の視界を遮る)、「私」を雲から隠すように、おそらく「覆いかぶさる」ような感じの存在感で、「君」は私を拾い上げた(すくった)のでしょう。

 

この作品の面白さはフレームワークというか、「仕組み」をぽんと手渡してくれることです。例えば、『天空の城ラピュタ』は「落ちもの」ってジャンルだと有川 浩が例に挙げ、『植物図鑑』を描かれましたよね。まったく違う作品だけど、「落ちもの」って仕組みは同じ。

 

ぼんさんの今回の作品は抽象度が高いというか、物語のプロットみたいな面があると思います。そこに何を代入するかは、鑑賞者の自由。

 

子猫かもしれない。

飽きて捨てられたぬいぐるみかもしれない。

 

これは、「どう感じたか」を、鑑賞者同士で話し合ってみたい、体験型の作品ですね。