短歌読みます、うたあつめ。

拝見した短歌への、返歌や感想を書く、公開ファンレターです。

RE 陽が道に写す私のりんかくと ある建物のそれが交わる

tanka.sblo.jp

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夕暮れの街を僕らは何を見て歩いていますか。

夕ご飯何にしようかなとか、待っている人や、自分が待ちたい人の顔を思い浮かべて、足早に通り過ぎているかもしれませんよね。

 

でも、そうではなくて、足を止めて綺麗な西日だなとか、あの雲が好きだなとか、中学生の頃にすごく辛くて空見てた日に見た雲と似てるなとか、周囲を見て味わうことも出来ますよね。

 

ぼんさんは「陽」としか表現していないけど、「りんかく」つまり「影」がのびてわかりやすいのは夕刻だと私は受け止めました。でも、真昼だって、この作品で描かれたことは起きますよね。影の角度が異なるだけで、

 

そういう解釈の自由と、そして空とか陽とか目がいきやすいものではなく、主体や主体がいる街の「りんかく」に目を向けることが出来る点に、惹かれました。

 

返歌

陽が道に写す私のりんかくは 交わるそれを持たないでいる

 

陽が道に写す私のりんかくを ある建物が受け入れていく

 

足元に自分の影があるなんて 思い出すのは10年ぶりで