短歌読みます、うたあつめ。

拝見した短歌への、返歌や感想を書く、公開ファンレターです。

RE 広い背がすこし似ていて追い越せず囚われたままうしろを歩く

なんでしょう、この反則的に可愛い作品は。

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写真を探す時に、色んな背中がありすぎて困ったのは内緒です。

 

主体にとって、憧れの人か別れた人かなって思いました。これから好きになるのか、大切な人だったけど別の道を歩いているのか、分からない。どちらにしても、主体が誰かを大事に思うからこそ「追い越せない」し、そのことに自分が「囚われている」と自覚もされている。

 

わかってるんだけど、もしかしたら意味なんてないかもしれないけど、それでも、という心の動きってないですか?

 

自分は別れた方とは一切連絡取らないし、出来る限り思い出の品も残しません。メールとかも消します。写真ももちろん残しません。それくらい大事で、その人との思い出に囚われやすいことを自覚してるからでしょう。

それでも、街で似た人を見れば、ドキッとします。胸の高鳴りではなく、あれって意味のドキッで、人違いだと分かってほっとする感じ。

 

そうでなくても、背中ってかなり雄弁にその人のことを語るから、この作品に対して、わかりみしかありません。

 

返歌

きゃしゃな背がすこし似ている この空の下 あなたの今日は幸せですか

 

くたびれた背中が少し師に似てる 少年時代 大きく見えた背

 

よちよちと歩き始めたちびちゃんを 全方位から見守っている