短歌読みます、うたあつめ。

拝見した短歌への、返歌や感想を書く、公開ファンレターです。

RE つま先の尖った靴を履いてゆく 蹴っ飛ばしたいやつが居るので

痛そう……。

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まず、「蹴っ飛ばしたいやつが居る」から、「つま先の尖った靴」を履くって表現が爽快です。主体の心の中は外から分からないので、お洒落してるのかなくらいしか思わない。スニーカーとか他の種類の靴かもしれないけど、とりあえず蹴られたら痛いですよね。

 

次に、憎たらしくて蹴っ飛ばしたいということもあるかもしれないですけれど、背中をドンと友情こめて叩いて励ますのでは足りないくらいの「頑張れ」とか「しゃんとしなさい」みたいな意味での蹴っ飛ばすなのかなあと受け止めました。

 

そうすると、嫌いな相手に今日こそはぎゃふんと言わせたると、武器の代わりに蹴られたら痛い靴を装備したとも考えられるけれど、「励ます」意味だとしたら、すごく優しいなあと思うのです。

 

関係性によっては「いいかげんはっきり告白しなさいよ」みたいな意味にもなるかもしれない。馴れ初めを聞かれて「彼女に蹴られました」って一生言いかねない、インパクトあるだろうなあ……。

 

こんな感じに、イメージが広がって、とても素敵な作品だと感じました。

 

返歌

つま先の尖った靴を履いている バンソコ貼ってることは内緒に

 

山登りするための靴で街を行く かかとが強くてマジで凶器です

 

頑張れと言えないくらい努力家で 謙虚な君を引っ張り出すよ