RE 暗闇を薄く照らしていきました産毛も落ちて光っていました
暗闇を薄く照らしていきました産毛も落ちて光っていました #tanka #短歌
— アーモンド (@writeswitch) 2018年6月3日
ミステリアスな作品ですね。落ちている産毛の光りに気がつける早さは、たぶん徒歩だと思うのです。車はもちろん、自転車でも気が付きにくいでしょう。
懐中電灯なのかランタンなのか分からないけれど、ただ夜道を歩くわけではないですよね。「暗闇」だから。街の灯りが届かない山奥とか、打ち捨てられたトンネルの中とか、特殊な場所のように思えるのです。
星の灯りも届かない、淋しい河原沿いの道とかもあるかもしれませんね。
なぜそこを行くのでしょうか。朝になって、それこそ車で出かけるのでは間に合わないのでしょうか。そこまでして会いたい誰か、あるいは何としてでも探さないといけない「何か・誰か」がいるのかなと思いました。
そう考えると、産毛は何の産毛なのか、怖くないですか?
案外、そうではなくて、暗闇を行く時間自体が必要な方で、「あ、光った」と、産毛を目にして足を止め、また歩き出すのかもしれませんね。
様々なイメージを呼び起こしてくれるから、この作品が好きです。
返歌
暗闇を起こさぬように音を消し粘液じみた闇に抱かれる
わたくしの暗闇ならばたいまつを多めに集めお挑みなさい
「ヘンゼルとグレーテルのね真似したの産毛をたどり来てくれるかな」