RE 泣いている君から夜を受け取ってここは星すらない街と知る
泣いている君から夜を受け取ってここは星すらない街と知る #短歌 #tanka
— 清水ここに (@shimizu_kokoni) 2018年5月24日
「夜を受け取って」にとても惹かれました。
「泣いてる君」がいたとして、慰めたい人もいれば、悲しみに巻き込まれて憂鬱になる人もいるでしょう。泣き方だって、涙がつーっと流れ落ちるような泣き方もあれば、号泣もあるわけで、対処の仕方が分からなくてオロオロする人だっているでしょう。
でも、夜を受け取るという表現は、僕の中に無かったです。すごい。
それはきっと、悲しみとか憂鬱とか絶望とか、そうしたたぐいのもので、だから下の句で星すらない街と詠んでいるのでしょう。その街に灯りは灯っているのでしょうか。灯っているのなら、どの程度の明るさなのでしょう。それとも、シャッター街が続く街なのでしょうか。
「君」から「夜」を受け取った結果、ここには星すらないねと気がつくのですね。
まるで、そうか、君の立場に置かれたら、たしかに星は見えないねという、深い共感なのかもしれません。
できるなら、夜明け前が一番暗いといいますから、じきに空が明るくなって、だんだん藍色が駆逐されていく、そんな状況だといいなと思うことでした。
返歌
鳴いている君から夜を預かってはたを織ります覗かないでね
凪いでいる海から夜を受け取って丸洗いして空に干してる
星を食む君がもきゅもきゅ食べちゃっておかわり無いとなじられる街