短歌読みます、うたあつめ。

拝見した短歌への、返歌や感想を書く、公開ファンレターです。

RE 脳内で百回燃やした中学の閉校式が明後日にある

「課長も同じ人間なのだ」ではなく「課長もあれで人間なのだ」がいいですね。

課長、どんだけ職場の空気悪くしてしまったんですか。曰さんが馬が合わないだけなのか、例えばハラスメントする気質の課長なのか分かりませんが、何かやらかした感じがしますよね。そして、「鳩を見る目が怯えてて」については、私の考え過ぎかもしれないですけど、普段は、課長の部下達がそんな目をさせられているのではないでしょうか。印象深い作品です。

 

「卒業式」なら、これで自由だ! という「今」の歌ですけど、「閉校式」の場合は、「今現在」まで続いてもおかしくないですよね。「脳内で百回燃やした」くらいの場所が、閉校になる時、胸にどんな思いがわくのでしょう。

せいせいする方もいるかもしれないけれど、閉校しようと、「あの時、脳内で燃やしていた中学生の自分」はずっと心にいるわけですから、虚脱感というか、なんともやるせない気持ちになるかもしれないですね。

 

「全部が全部夏のまぼろし」は、例えば「それにつけても金の欲しさよ」みたいに、どんな上の句につけても、使えそうな汎用性の高い下の句だと思います。

ポケモンとかの仲間にいそうな感じの、可愛い恐竜なのか、君サイズのプールはちょっと用意できません、みたいな巨大な恐竜なのか分からないですけど、「星屑のプール」なら、心配ありませんよね。

イメージすると、可愛くて、おもちゃ箱からぬいぐるみなどがそっと出てきた感じというか、優しい空気が、好きです。

 

返歌

社内中引っ掻き回し口だけの課長はたぶん縁故採用

 

子どもらの数えきれない恨み買い送り出す我 定年となる

 

そのくすり映画の中に入れるの 全部が全部夏のまぼろし

 

付き合って振り回されて無理でした 全部が全部夏のあやまち