短歌読みます、うたあつめ。

拝見した短歌への、返歌や感想を書く、公開ファンレターです。

RE ひとつずつ椿の落とす花弁から 覗く黄色の横たわる道

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この作品は、ぼんさんの感受性の鋭さが光る作品だと感じました。

椿の花が落ちていて、「落ちちゃったんだね」と目に入っても、せいぜい踏まないように避けるくらいしか出来ません。でも、ぼんさんは、胸が締め付けられるような気持ちになる。この繊細な感性で、私が素通りしてしまったかもしれない情景を、パッと切り取って見せてくれる。

きっと、価値観や感性や生き方が異なる面もあるからこそ、他人の作品を鑑賞することの楽しさが増しますね。写真や他の文芸・アートでもそうだとおもうのですが、その人の生きてきたことが何一つ無駄にならず、言葉を裏打ちする武器になりますね。

 

返歌

ひとつずつ椿の落とすパンくずを鳩がついばみ列になってる

 

ひとひらの椿の花弁風に乗る会いたい人に会いに行きたい

 

役割を果たした雄しべ横たわる「よく生き抜いた」コンクリが抱く