短歌読みます、うたあつめ。

拝見した短歌への、返歌や感想を書く、公開ファンレターです。

RE 丁寧に愛されたことを思い出すメガネがちゃんと畳まれていて

固定Tweetでこの作品に出会って、どれも私が切り取らない一瞬なので、とても楽しく拝見しました。

 

「丁寧に愛されたことを思い出すメガネがちゃんと畳まれていて」は、様々な解釈ができますよね。「丁寧に愛された」が意味する内容は、肉体的な意味もあるでしょうし、例えばパートナーが亡くなって、遺品としてメガネがいつも通りに畳まれている、という読み方もできるかなと感じました。例えば「メガネがどっかいっちゃっていた」とかだと、そういう想像の余地が小さくなりますよね。

 

「絶対に何もしないと誘われたホテルのエロさに負けそうわたし」は、正直者さんというか、コミカルというか、「それ、常套句じゃないですか……」って、へなへなって力が抜けました。前の一首とあわせて読むと味わい深いですよね。

 

「究極にどーでもいいときあの人はマンボウみたいな顔で頷く」は、マンボウが言葉を理解できるなら「こういう顔なんです。マンボウ同士にイケメンとか美女もいるし、表情もあるんですう」って抗議されそうですね。でも、すごくリアリティを感じます。

前の一首とあわせて読むと、「あのさ、口説いてたよね、好きだったよね。なんで、マンボウなわけ?」ってなりますよね。

 

どの歌も、本当に楽しいです。

 

返歌

丁寧に愛されたこと知っている知っているけど憎いメガネで


「絶対に何もしない」と言うのならこの改札で伺いますよ


究極にどーでもいいとバレている話を逸らす道も塞がれ